2012年5月30日水曜日

母と認知症

昨夜、認知症の母の状態が急に悪くなった。トイレが判らなくなって、玄関の方へ行ったり縁側の方へ行ったり・・牛乳の入ったカップを小松菜だと言ったり・・
今日は会社を休んで病院に付き添った。医者の話では、「アルツハイマー症は治る事は無く症状は次第に進行して行く。発症してから5年位で死ぬ人もいる。母は発症してから3年だ・・トイレに行ける様にはならないだろう。これを受け入れるしかない。」暗い気持ちで病院を出た。病院を出たら2時を過ぎていた。相変わらず、赤信号の横断歩道を渡ろうとしたり、駐車中の車にぶつかりそうになったりしていた。近くのファミリーレストランで家内と3人で食事をした。母には塩タンメンを注文してあげた。どんぶりにラップが張ってあるように見えるらしい・・しきりに取ろうとしていた。色々と昔話をした。母が得意だった裁縫の話から次第に話が楽しくなり、2時間近くもいたのだろうか・・楽しい気分で家に帰った。暫くして驚いた。本人は一人でトイレに行った。本人自身が一番嬉しかったようで、「今まで周りが見えなかったのが、急に見えるようになった」と嬉しそうに言った。人間には、未知なるパワーが有りそうな気がする・・・母から勇気を貰った一日だった。

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